ばしゃ馬さんとビッグマウスの作品情報・感想・評価

ばしゃ馬さんとビッグマウス2013年製作の映画)

上映日:2013年11月02日

製作国:

上映時間:119分

ジャンル:

3.4

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」に投稿された感想・評価

ヴレア

ヴレアの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

脚本家を目指してひたすらシナリオを書き応募し続ける馬淵(麻生久美子)は、なんでこんなに努力してるのに駄目なのかと自暴自棄になり、他の人が成功すると妬んだり性格もかなりねじ曲がっている。
しかし、ある日同じく脚本家を目指す天童(安田章大)に出会った事で、色々と変わって行く。
天童は最初いかにも軽薄そうな、吉田監督作品によく出てくるクズ男を思わせたが、意外と純粋かつ真っ直ぐな精神を持ち合わせており、馬淵を励ましたり、時に厳しく接する事で信頼を得て行く。
そんな2人が脚本家を目指しつつも次第に距離が縮まって行く所が面白かった。

天童が馬淵に対し、「もしもの話やけど、シナリオの参考に」と言いつつ保険をかけて告白するシーンがとても良かった。

吉田監督作品にしてはそこまで尖っておらず、ひたすらベタな話が展開されるのでちょっと退屈なのは残念だったけど、登場人物達それぞれの葛藤などはしっかり描かれていたと思う。
Ren

Renの感想・評価

4.0
夢はあるけどと才能は無く成功できない、多くの夢追い人がそうである現実を描けた映画。全くドラマチックではない凡人たちをときに冷たく、でも温かく映し出した秀作でした。

夢を叶えて大成するか、夢破れ挫折するかのどちらかがフィクションの題材になりやすい中、ここまで「才能も無いし叶えられないけど夢にしがみつき続ける人」にのみフォーカスを当てた映画はかなり珍しい気がしました。人生において、夢を諦めるよりも諦められないほうが残酷になり得る場合もあることを馬淵(麻生久美子)と天童(安田章大)の2人が具現化してしまった。しんどい。「この歳になってまだよくやってるよね」が鋭利なナイフとなって似た境遇の人間を容赦無く刺す。

才能も無いし結果も出ない馬淵と、言うことだけはデカくて行動には移さない(移せない)天童はまさに、2大「夢を抱いてはいるが叶えられない」人間。彼らがお互いを触発し合いながら少しずつ変化していく様そのものがドラマになっているため、一言で言い表せるようなカタルシスはありませんが、後味は爽やかになっているのがすごく良いなと思いました。

こんな近くに奴いたら嫌だわーとか、展開そのもののしんどさはありながら、映像的にギョッとするような表現が突然差し込まれるのも𠮷田監督印でした。介護施設で起こるある事件。現実に美しいものなどはそうそう転がっていないのだ。

結果は出せなかったけど、必死に夢を追いかけのめり込んだ軌跡はどこまでも清々しかったのが、監督の人情みたいなものを感じさせて良かったです。序盤の冷笑するような目線とは裏腹に、物語が終わる頃には彼らのことが愛おしくてたまらなくなってしまう。
今作の安田章大然り『さんかく』の小野恵令奈然り『ヒメアノ〜ル』の森田剛然り、𠮷田監督作品でメインを張るアイドル畑から参戦した役者はいつも良い仕事をするなぁ....。

創作に付き纏う苦しみを描く話には絶対に作者本人の実体験が含まれているはずで、そこを想像したりしながら観るのが面白いなと再確認しました。歴史的にはフェデリコ・フェリーニの『8 1/2』が有名すぎるけど、あらゆる名監督の手によるこのテーマの作品を観てみたい。
吉田恵輔監督のことを考えてたら、急に観たことあるの思い出して記録しに来た。まずキャストがいいよね、そして安田君が最高。顔が好き、何されても許せる自信がある。役が~とか演技が~とかは覚えてないけど、最後の土手のシーンで胸がギュンギュンしたのは覚えてる。こういう空気感の映画好きだからもう一回見ようかな~
AllTime

AllTimeの感想・評価

4.0
意地悪描写がどれも最高。特に安田くんが着てるパーカーの印字。

Man knows so much and does so little(人間は多くを知っているが、ほとんど何もしない)

他にも、帰ってくアパートの2階に上がっていく時に隣のパーキングの「空」の表示矢印が本人を指していたり。

麻生さん側でも、岡田くんと会う前に信号機が鳴ったり、アパートから出た後に直前のシーンのテンションを暗示するように「危ない!」とチャリのおばちゃんに叫ばせたり。映画としての見せ方が本当に上手い。

あと小ネタだけど、安田くんが書いた脚本のタイトル、吉田監督の初期作と同じだった。
夢は成就するか折り合いをつけるか。
その過程で悩む脚本家の日々を綴るドラマ。

脚本家として芽が出ないためか馬車馬の様に働く馬淵。
そしてビッグマウスなだけで実力を見せない天童。
お互い切磋琢磨していくが、なかなか成果は出ない。

ほのぼのしたやり取りを見せる辺りは面白そうと思えたが、この題材で2時間は長いと感じた。
もっと二人だけに焦点を絞れば、よりテーマが身近に思えたかもしれない。
み

みの感想・評価

3.5
夢を追いかけて生きて来たのに全然うまくいかない馬淵さんが
夢との向き合い方に悩む話
ビックマウス男、どっちのパターンかなと思いながら観てたけど
仮に才能があったとしてもあんなに大口叩いて行動しない奴いたらイラつくなぁ
馬淵さんが弱ってるときにキスして抱こうとしてくる介護職員の男も怖すぎ
ジャンルがコメディになってるけど全然コメディだとは感じなかった
爽やかな鬱映画
34才になるも一向に売れない
脚本家志望の女🌀が
ライター・スクール✏で出会った
チョー批評家気質の男🤓・・・


面白い!👍
ビッグマウスヨシミくんの
変人を通り越して
ちょっとサイコなキャラが
面白いんだけど🤣、
あの少年のようなまなざしが
ニクめない👋。笑

暗い話はダメ🙅、
話は分かりやすくしないと🙅、
とスクールの講師が教えていたけど
コレなんとなくリアル作者✏の
本音のような気がしました。🙊

2022.4.22
もずく

もずくの感想・評価

3.2
夢への執着の仕方とか、就活生のタイミングで見るには心痛かった
yoshis

yoshisの感想・評価

3.0
夢は叶わなかったけど、清々しいラストシーン。好きだな。2人がつきあわないってのもいい。
シナリオの参考に聞きたいねんけど、もし俺が好きやって言ったらどうする?

あんな、あんまこんなこと言いたないけどな鳥肌立ったわ。うわ、サっブ〜!ちょっと前までの自分の生活まんまで怖くなった、見てて共感MAXと気まずさがあった。恋愛モノ好きなくせして、目標に向かって一緒のほう向いているはずが途中からブレブレで何でもかんでも恋愛になるのは許せないという捻くれ者な自分にとっても最適な距離感で恋愛の面も入っていてバツグンだった、叱咤激励し合える戦友・仲間として。そしてあの最後……最後の最後までリアルかつ心掴まれまくって、もうあかんって。
自己肯定感低いゆえに拗らせてしまうのも、ひねくれた見方しかできないのも、リアルすぎて目背けたくなるような笑うしかできない吉田監督の徹底したキャラクター作りでぐうの音も出ないやつ。斜に構えて穿った見方ばっかりしてる自分みたい。例えば『BLUE』の主人公、例えば『空白』の寺島しのぶ。そして、しっかりと立ち止まって掘り下げ、気まずいところからも目を背けず描き切る題材への真摯な姿勢はもはや作家主義レベル。さらに、残念ながら今日まで、キャスティングなど仕事・力をチラつかせて関係を迫るクソ野郎という決して許せない問題・映像業界的に根深く横たわる負の遺産にもちゃんと目を向けている。
麻生久美子と安田章大も共によく合っている。途中、銭湯のシーンでここ日本に関わらず敢えてオジサン達のあれを映して雑モザイクかけているのは何でだろうと気になっていたけど、最後まで見て最初とも重ねて考えると、そういう入れ子構造も意識しているのかなと腑に落ちた。540円になります。(了)

「凡人だった僕たちへ」
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