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ゼロ・グラビティのUKIのネタバレレビュー・内容・結末

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

サクっとARASUJI。

ここは宇宙空間真っ只中。
美しい地球を見ながら船外活動中。
そんななかロシアのヤローが勝手に人工衛星を爆破しやがってさぁ大変。
それだけならよかったんだが連鎖的に他の衛星までぶっ壊れやがったもんだから、宇宙空間なのにでっかい破片がビュンビュン飛んできやがる。
やっぱり我らがエクスプローラー号に直撃して大破。
ハーバード大卒の俺はというと遊んでたら破片直撃だよ。いやなさけないね。
顔に穴が開いて向こう側見えちゃってるよ。痛いとかそういう次元じゃないわ。家族が地球に待ってるのに帰れそうにねぇや。
投げ出されながらも生き残った二人には無事地球に帰ってくれるといいんだが…。




以下レビュー。

宇宙空間で繰り広げられる必死の帰還劇。
元凶はロシアなんて、おそロシ…自重。

さて、ほぼジョージクルーニーとサンドラブロックしかでてこない今作。
早い段階でジョージがリタイヤして後半はサンドラのみ。
サンドラブロックといえば「デンジャラスビューティー」?いやいや、「イルマーレ」だね。
ジョージクルーニーといえばコーヒーだよね。どうでもいいか。

序盤から緊迫した状況が続きます。
破片の衝突で宇宙空間に投げ出されたサンドラブロック演じるライアン。
果てしなく続く闇の中に一人放り出されるという息を呑む恐怖とパニックをうまく描写しています。

そこへ助けに現れるジョージクルーニー演じるマットが助けに現れます。
ライアンを引きつれシャトルに戻るが、シャトルは大破しており諦める。
宇宙ステーション「ISS」に向かうことに。

ライアンの酸素が少ないといっているのに、やたらしゃべり続けるマットにちょっとイラッ。緊迫感とあいまって観てるこっちまで息が詰まる。
宇宙ステーションまでたどり着くが、うまく行かずにマットが自らを犠牲にライアンを助ける。
酸素がなくなりつつある状況でハッチまで向かうライアンにひたすら話しかけるマット。
そうか、意識を保たせる為だったんだな、マット良い奴。

無事ISSにたどり着き、胎児のような格好で休むライアン。なにこの映像美。
マットに語りかけるが応答無し。
そうこうしているうちにISS内で火災発生。

なんとか停留している宇宙船「ソユーズ」に非難。
ISSから切り離し、さぁ次に目指すは中国のステーション「天宮」だ。

それは「日曜のドライブくらい簡単」なはずだった。
しかし開ききったパラシュートがステーションに引っかかり出発できない!
外に出てパラシュートを外していると、またもや破片の嵐!
命からがら脱出したライアン。

天宮に行き先を合わせ、いざ発進!
…が、燃料切れで発進できない。
絶望の中、ライアンは必死に無線で助けを呼びかけるが応答無し。
やっとつながったのは地球の一般人・アニンガさん。仕方なく会話する。
ここがすごく寂しい感じがしました。サンドラの名演です。
赤ん坊をあやすアニンガさんの音声を聞きながら亡き娘を思い出すライアン。
娘のもとへと酸素を切り、全てを諦めてアニンガさんの子守唄に身を委ねる。

そこに彗星のごとくマットが登場!
ソユーズにずかずかと乗り込み、お得意の軽口を叩きながらもさりげなくアドバイス。
そして「諦めるな」と熱いメッセージを送るブラウンの瞳のマット……!

気づけばマットは居ない。あれは幻だった。

マットの助言を思い出し、天宮へ向かう。
もう諦めない、と帰還を決意するライアン。

天宮へたどり着くと、すでに高度が下がり始めていた。
持ってきておいた消火器を駆使して天宮にあった宇宙船「神舟」に乗り込む。
なんとか船を起動させ、機体を切り離すことに成功。
祈りながら大気圏へ突入する。

無事着水した舟のハッチを開放し、外に出ようとするが浸水でみるみる沈んでいく。
酸素が無い状態は慣れてるぜとばかりに泳いで脱出。

ラストは地球の重力を全身に受けながら立ち上がり、歩き出すシーンで終了。



なんかね、最初から最後まで緊迫感があってよかったですね。
思わず息を止めてしまうような映像と展開。
これはやっぱり劇場で見たかったかも。期待もそこそこだった分、個人的には楽しめましたよ。
演者さんたちのシリアスだけど、どこか力の抜けたキャラクターの演技は素晴らしかった。
久々に複雑さもほとんど無い入り込みやすい映画で、
酸素が無くて苦しいとか、逆に胸いっぱい吸い込んだりとかいうのがとても伝わってきて
自分がライアンたちと一緒に宇宙空間に居るような感覚でした。
“非日常をスクリーンを通して体験する”…映画って本来こういうものなのかもしれないと思わせてくれました。
観ておいてもいい映画じゃないかな。
変に見る人に何かを求める映画でもないですから。
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