ジェイティー

ハロウィンのジェイティーのレビュー・感想・評価

ハロウィン(2007年製作の映画)
3.0
孤独な少年マイケルは母親の恋人や姉を疎ましく思いつつも妹ローリーだけは大切にしていた。ハロウィンの夜に母親の恋人と姉とその恋人を殺害し精神病院に収監される。母は献身的にマイケルに会いに行くがマイケルの殺人衝動が止まらないことに絶望し、優しかった在りし日を思い自殺してしまう。15年後病院から脱走したマイケルは妹を探すため故郷ハドンフィールドへ向かうお話。

ジョン・カーペンターの名作をロブゾンビがリメイクしていますが
観た感じではオリジナル部分を踏襲し新解釈した印象です。

視点がいつものようにローリーおよび被害者ではなく殺人鬼マイケル視点なのでそこに気づかないと早よう本編始まれやとなるかもしれません。
実際30分くらい経ってようやく気づきました。

新解釈だと思ったのは何といってもマイケルというキャラクターを掘り下げた点でしょうか。
これまではそこまで深く描いていませんでしたが少年期に時間を割くことでその後の凶行についても観方が変わるのはなるほど思い、
またローリーを殺さないという点は別の世界線っぽくてちょっと面白かったです。

ルーミス医師を演じたのがかつて時計仕掛けのオレンジに主演したマルコム・マクダウェルという点も中々興味があった点です

とはいえ、
生い立ちがよく映画やドラマで見かける環境でかつサイコパスとしてメキメキ成長した怪物となるとそれは別名ブギーマンでいう不確定な恐怖の実体化という意味では本作で試みたことは正しかったのかもしれませんが、
これでは記憶に残らないスラッシャームービーの殺人鬼に成り下がってしまったように思います。

やはりオリジナルのある日突然理由もなくこの世に現れた殺人鬼である方がブギーマンの名にふさわしいと思います。

オリジナル未見でもそうでなくても本作はよくあるスラッシャームービーという出来なので暇つぶしにいいと思います。