ダイセロス森本

パトリオット・デイのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
4.5
ボストンマラソンで起きたテロ事件。もう4年もの月日が経っていることに驚く。2013年、私はこのニュースを、事件が解決してから知った。ボートの中に隠れていた犯人、爆弾には鍋が使われていたこと。これくらいの知識しかなかった。

今回この映画で初めて知ったことは、犯人が2人だったこと。ひとりは警察との銃撃戦の末死んでいたこと。亡くなった3名のひとりに、まだ8歳の子供がいたこと。
3名に祈ってから言いたいことが、これ以上死者が出なかったという点。ウォルバーグ演じる警官が、素早く状況を見て、適切な判断で無線を使い緊急車両を呼んだことが、どれだけの人を助けたのだろう。
足を切断され、今も苦しんでいる人がいるのにこんなことを言うのは…とは思うが、本当に奇跡なのだと思う。
彼がこの場にいたこと、適切な判断が下せる強い精神力を持っていたこと。そのすべてが偶然で、奇跡であった。

ここからの捜査も驚くほど早い。FBIが迷いながらも「テロ」とし、犯人と思われる”白い帽子”を見つけ、すぐに顔写真を拡散した。
この緊迫した状況を演じる捜査官たちの迫力。大規模な撮影。

実話を映画化したものということで、ネタバレも多分ない。結末は皆知っているはず。
中国人の彼が、この事件を解決へ導いた。彼の行動はずっと讃えられるべき。

爆発後すぐの状況は見ていられないほどの酷さで、これを実際に見ていた人がいるなんて信じられない。実際はもっと酷かったのだと思うと…言葉が無い。

感想を書くような映画ではなく、ただこの事実を知るために見る、という映画。劇場で見ると、緊張感、音響に潰されそうになる。これ一本でずしーん…と帰宅するより、何かあと一本…と思ってしまう。私もこのあと、『20センチュリー・ウーマン』を見ることにした。。。