B姐さん

グランド・イリュージョンのB姐さんのレビュー・感想・評価

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)
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大風呂敷を広げたが、たたみ方が雑な映画。
いやキャスティングが豪華なのに映画自体が恐ろしく貧乏くさいので「風呂敷」自体に問題がある。シナリオがポイントを完全に見失っているから、演出のとっちらかり具合もヒドい。

「マジックとはなにか?それは計算された“だまし”です」
ジェシー・アイゼンバーグは丁寧に教えてくれる。
普通マジック(手品)が題材のものは映画自体が“だまし”の構造になってないと面白くない。観客に「そうだったのかあー!」と言わせたら勝ちだ。しかしそういうカタルシスは皆無。
いくつかのカードの中から「マジックの種明かし」「黒幕探し」「謎の組織の存在」「カーアクション」「ラブストーリー」などの要素を勝手に引いて適当にくっつけたとしか思えない。

なぜこんなことになってしまったんだろう?
マーク・ラファロの台詞に「説明できる理由が必ずある」というのがあるが、映画からはそんな「理由」が見当たらない。

DVD(10/2/2015)
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