あき

新しき世界のあきのレビュー・感想・評価

新しき世界(2013年製作の映画)
4.6
あーーあーーーとってもとってもとっても好きとっても好き!!!!!
性癖に死ぬほど刺さる映画でした。

正直、お話としては説明不足だと感じる部分もありましたが、それがまたいい。誰もが多くを語らない。ストーリーを補足してくれるようなキャラクターもいない。
空気感や表情でキャラクター達の意図を感じとって想像して、勝手にハラハラしたり悲しくなったりしていました。

それぞれがそれぞれの筋を通している。

ヤクザ組織壊滅のためにカン課長は主人公を送り出したけれど、イチかバチかに賭けていたのでしょうね。結局その賭けには負けてしまった。だからカン課長は自分だけ安全な場所から操っているように見えて、その実命懸けだった。命懸けでヤクザと渡り合っていた。

チョンチョンやジュングは自身のヤクザとしての信念や野心を貫こうとした。

ジャソンはラスト直前まで葛藤や怒りや悲しみで雁字搦めになっていたのでしょうが、最終的には残酷な手を下してでも新しい世界への扉を開くために行動した。

一番グッときたのは、ジュングが自身の死を覚悟するシーン。
今際の際を悟って、足掻こうとせず潔く死を受け入れる。それは今まで自分がヤクザものとしてどれだけ悪どいことをしていたとしても、自分なりの筋を通してきたからこそ、死を受け入れられたのではないかと思うのです。

もちろんジャソンとチョンチョンのふかーーーい絆にもそれはそれは萌え転げました。
ラストシーンの無邪気な二人、たまりません…。

主人公の方、イカゲームの主演さんですね。ひょうきんなイメージがありましたが、この映画の中では終始張り詰めた表情で、様々な関係性の間で揺れ動く葛藤や、死の危険が常に隣り合わせの緊張感を醸していました。すごぉい。
チェミンシクの気怠げなのに冷徹な雰囲気も素敵だった!すき!
みんな素敵だった!すき!(雑)

ほんと、ヤクザものにめっぽう弱い。
あき

あき