YokoGoto

リダクテッド 真実の価値のYokoGotoのレビュー・感想・評価

リダクテッド 真実の価値(2007年製作の映画)
3.2
2006年にイラクで起こった米軍兵士による少女レイプ及びその一家惨殺事件を題材にしている、事実に基づくフィクション。ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞。ドキュメンタリー映像を撮影している風景を中心に進んでいく、イラク駐在のアメリカ兵達のすがた。イラク戦争は、ついこの間のように感じるが、ここで起きていることは、大昔の軍国主義時代の事のようにも映る。その頃、日本はどうだっただろうか?今と変わらず平和を謳歌していた。色んな事に無関心で、遠い異国で起きている事を、テレビ画面の映像として眺めていたように思う。真実がどうであれ、罪とされることも、裁かれる事もしない事があるならば、真実の価値とはなんだろう?真実の価値を決めるのは誰だろう?世が世なら、それだけ危うく、漠然としたものでしかない真実。平和ボケしているわたしたちに、一石を投じる作品であることは間違いない。ラストシーンの兵士の告白のシーンが印象的だった。涙目で、妻の頬にキスをしながら真実の告白をするアメリカに無事帰国した兵士。普通は、ここでは感動させるところだろうが、監督はあえてそうしなかったような気がする。その映像の軽さに、絶望と怒りさえ覚える。