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かしこい狗は、吠えずに笑うのレクのレビュー・感想・評価

4.3
人を動かすのは恐怖と利益。
孤独と狂愛、自分を守るための偽り。
いじめられっ子の女子二人の友情及び百合展開から一転、奈落の底へと突き落とされる恐ろしさたるや。
自主製作の長編デビュー作でここまでのクオリティで作品を生み出す渡部亮平監督の凄さ。

相応しくない軽快なBGM、ナポレオンの言葉、目の描写、秘密の部屋、食事と深刻な会話。
『哀愁しんでれら』と重なる演出が多くて、そういう意味でも渡部監督作の視覚的な面白さを改めて理解できたような気がする。
遮断器の降りた踏切の真ん中って外界から隔離された二人の空間で、電車が迫る警報は二人の関係性を暗喩してるのが分かる。
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