HAL2016

かしこい狗は、吠えずに笑うのHAL2016のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

この映画が、いわゆるベテランの職人監督によって作られた映画であれば、まったくなにやってるのと全面否定する内容ですが、若干24才の映画監督によって作られたとすれば全面的にエールを送りたい。冒頭シーンの犬がハーネスから放たれ、おそらく事故で死んでしまうところでこの映画のテーマは顕かである。狗という比喩ではあるが人間(動物)を支配するためには「恐怖か利益」の二者択一。実は最後にもう一つの道が示され、それは主人公が「刃物を向けるのは友達じゃない」というセリフに集約される。ニュースでも話題に登る某国が支配する為に用いている手法が「恐怖と利益」だからである。それを超えるのは「刃物を向けるのは友達じゃない」というまさにこの言葉に含まれる人間の倫理感だからである。
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