１作目の公開後、ユンファの過去作がビデオ屋に出回り、レスリー・チャンとジョイ・ウォンの共演作「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」がヒットしたことも重なって、本作の公開時は、待ってました！の盛り上がり方だった。夏休みの昼間の上映は知らないが、アフターファイブの劇場は、バブルの真っ只中、スーツやブランドに身を包んだ大人の応援上映状態だった。ちなみに、ＰＧ何とかも無かったハズ。好い時代だった。
いま観ると、本作は韓流ノワールなどとも違う、いわば“中華ファンタジー”のノワール・バージョン映画だと思える。中盤でのユンファ（ケン）とレスリー（キット）の吉凶についての会話など、こじつけではなく、思想的なバックボーンがある。とはいえ、真面目に観るのは野暮というものだ。
こうした中華的な世界から飛び出すために、ジョン・ウーは鳩を飛ばしだしたのかもね。
