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42〜世界を変えた男〜の福福吉吉のレビュー・感想・評価

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
1945年のアメリカでは人種差別が強く、メジャーリーグは白人の選手しか認められなかった。そんな中、ドジャーズのオーナーのブランチ・リッキーは黒人の選手の獲得に動き出す。ジャッキー・ロビンソンはリッキーの眼鏡にかない、リッキーは早速、ジャッキーをマイナーリーグに入団させる。差別を受けながらもジャッキーは非凡な才能を発揮し、活躍していく。1947年、遂にドジャーズと契約することになったジャッキーだったが、そこには今まで以上の苛烈な差別や誹謗中傷に晒され、チームの内外で孤立していく。

◆感想◆
黒人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンの歩んだ道のりを描いた作品であり、人種差別のレベルが想像以上で、その中でも戦い続けたジャッキー選手とそれを支え続けたオーナーのリッキーの思いの強さに観ていて熱くなりました。

ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)とブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)の二人の関係が随所で丁寧に描かれており、リッキーがジャッキーに対して放った「やり返さない勇気」という言葉の重みがジャッキーの耐える姿から感じられました。相手監督にジャッキーに酷いヤジを浴びせられたときに、ジャッキーがベンチ裏で怒りを見せるのですが、そこにリッキーが現れてジャッキーにこらえさせたシーンは二人の絆を感じました。

本作の肝となる黒人差別の酷さについてかなり細かく描かれていて、観ていてきつかったです。チーム内外で孤立した状態でプレーし続けたジャッキーの精神力の強さを感じずにはいられませんでした。

ジャッキー・ロビンソンの偉大なる第一歩を観ることができて、とても感動しました。彼がいなければ現在のメジャーリーグはなかったと思うと尊敬せずにはいられないです。

鑑賞日:2024年3月13日
鑑賞方法:NHK BSプレミアム
(録画日:2023年4月17日)
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