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天使のはらわた 赤い教室のもとまちのレビュー・感想・評価

天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)
4.0
随所に原色の配置された映像が本当にカッコいい。和室の窓から差し込む夕暮れの光が、徐々に赤や青のネオンサインへと変化していくシーンの照明も見事だし、蟹江敬三が夜の繁華街を彷徨うところのライティングも美しい。

女であるがゆえに堕とされた名美が、馬鹿な男どもを破滅へと誘う様子はもはやホラー。真っ赤な照明の灯された部屋で、何度も何度も男の精を搾り取る「捕食」シーンは本当に恐ろしい。蟹江敬三の股の間からこちらを覗き込むアングルも完璧すぎる!

男として生きることの業を体現した村木が、名美と交わることなく終わるラストは当然だと思うし、ゆえに切ない。
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