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甘い鞭のodyssのレビュー・感想・評価

甘い鞭(2013年製作の映画)
4.0
【檀蜜の完熟ボディを活かした佳作】

この手の映画として、結構よく出来ていると思います。

この手の映画では、
(1)主演女優が美しいこと
(2)その主演女優が肢体のあらゆる箇所をあらゆるポーズで見せていること
(3)筋書きがたくみであること
以上三点が肝心なのですが、本作は三点とも合格点に達しています。

檀蜜と間宮夕貴が一人の女性を演じています。間宮はハイティーン時代、檀は三十代の女医時代。二人ともそれぞれ魅力的だし、この手の映画ではヒロインの職業も大事なので、女子高校生と女医というのはまあ定番ではあるものの、定番ゆえの強みが感じられます。またその典型的な設定が一人のヒロインによって担われており、しかも間に15年間の時間の流れをおいて双方の時代を描いているので、女子高生・女医という双方のエロスが別のものではなく、重なって味わえるようになっているところがミソ。

また構成上も、女子高校生時代の体験と、女医になってからの夜のお仕事が並行して語られているので、いわばエロスの二重語りが持続しています。この辺もうまく出来ている。

エロスの追究は、最終的には究極の快楽とは何かに行き着くわけですけど、そこもおろそかにせずに描いているところがいい。

惜しいところがあるとすれば、サド=女王様であるレズ女性をマゾ役にしてしまう箇所があって、その筋書き自体はいいのですが、肝心の女王様役の女性があまり美しくないこと。檀蜜および間宮夕貴と差がありすぎ。それから、女医は最終的に本物のサド男に出会うのですが、ここでのいたぶられシーンがちょっと物足りない感じがあること。

しかし総合的に見て、檀蜜の完熟ボディを活かした佳作として石井隆監督を賞賛すべきでしょう。或いは原作(読んでませんが)がいいのかも知れませんね。
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