すーとらまん

アメイジング・スパイダーマン2のすーとらまんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画のファーストショットが時計から始まるように、テーマは時間。
卒業式で「人生は永遠に思える、人生が尊いのは永遠じゃないから」とグウェンがスピーチするが、初見時は父親の事を言っていて、だからこ他人に決めささず、自分で道を選べと前を見ているグウェンに対して、前を向けないピーターに「おい!がんばれ!」と言いたくなったが、
結末を知っていると胸が苦しくて泣けてくる。

前作もそうだったがピーターとグウェンの会話が最高で、今作は前作よりも良い感じになっている。
友達に戻ろってシーンもお互い愛情があふれてるし、オズコープ社で2人で物置に隠れるシーンも相性抜群だし、そんな愛おしい時間が有るからこそ最後の結末が悲しすぎる。

テーマが時間ってだけありハリーとのバトルは時計台。
落ちそうなグウェンを吊るす糸が、時計の歯車に切られそうになるのを必死で止めるピーター。だが時間の流れは止められず、落下するグウェンを救おうと糸を伸ばすが、あと一歩届かず地面に激突。歯車の壊れた時計は止まり、グウェンとピーターの2人の時間もそこで止まる。
卒業式のスピーチの本当の重さがずしりと来る。それをちゃんと映像で表現できていて凄いと思った。

ビランの2人も良く、ハリー役のデイン・デハーンもセクシーで若い時のディカプリオみたいだけど、ちょっと影がある感じが、不幸な生い立ちで闇落ちするハリーにピッタリだし、
エレクトロも誰にも相手にされず孤独な人間が初めて注目されたが、スパイダーマンに注目を奪われてしまう所なんかも、タイムズスクエアの大型ビジョンを使って視覚的に表現されてるし、発電所のバトルは絵的にも音楽もカッコ良かった。

そして最後に個人的に好きな映画のラストはと聞かれたら思い浮かぶ大好きなラスト!
ヒーロー映画の好きなシーンは、ヒーローが敵を倒すシーンでも、スーパーパワーを使うシーンでも、ヒロインと結ばれるシーンでもなく、ヒーローの勇気が人々に伝播し鼓舞され立ち上がるシーンで、今作のあの少年が見せた勇気が最高で、
グウェンがスピーチで言っていた「希望を捨てちゃいけない、一人一人が希望になり、自分が何者かなのか、何をすべきなのか」
このセリフを表現した最高のラストだったと思う。
すーとらまん

すーとらまん