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エヴァの告白のminamiのレビュー・感想・評価

エヴァの告白(2013年製作の映画)
3.4
「たかが世界の終わり」でマリオン·コティヤールの演技力が凄いなぁと思い、他の作品が観てみたくて選びました。
たかが~では、気弱でおどおどしているかなりウザめの女性役でしたが、この作品でも幸薄く、でも変に強気なところもあるなかなかイラつかせる主人公の女性(エヴァ)役。
ポーランドからの移民で、アメリカ入国も拒否され、孤独で頼るところもないエヴァ。ノーメイクっぽいシーンも多く顔色も悪いのに華があって、やはり表情や演じ方がうまいなぁと感じました。

あらすじを読む限りはエグい作品を想像しながら観ましたが、映像的にはあまり多くは見せず、ずいぶん美しい作品にまとまっていました。
全編暗くて陰気臭いのですが、どのシーンも綺麗で、特にラストカットの撮り方の美しさは印象的でした。

明るいシーンや面白いところはちっともないですが、退屈することもなく、内容のわりにはさらっと観れるし分かりやすいです。

主人公のエヴァと、彼女を半ば支配するように支えるブルーノの関係性は最悪ではあるのですが、いつしか芽生える絆というか愛情にも似た不思議な感情に切なくさせられました。

設定·主題★★
物語·脚本★★
映像·演出★★★★
配役·演技★★★★
音楽 ★★
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