昨年の『アルゴ』を彷彿とさせる異国が舞台の実話を基にしたアメリカ対異文化の救出劇。まずは主演のトム・ハンクスに拍手。リーダーシップのある船長の強い面と愛する家族のため死にたくない父親の弱い面を見事に演じ分けている。
内容はというと、孤立無援の海上で突然海賊が襲ってくる恐怖・緊迫感がとてもリアルに描かれている。相手は銃武装し、フィリップス側の武器はホースと発煙筒のみ。そんな中できる限りの対策を講じ、駆け引きをするフィリップスに感心し、単純にその攻防自体が面白い。
また海賊側の内面、海賊行為を働かずおえない事情などにも触れられていて、それが後半の展開に重みを与えている。
『アルゴ』同様二度以上観たくなる類の作品ではないけれど、間違いなく楽しめる。より息が詰まり、逃げ場がない環境、つまり映画館で観るのがオススメ！
