映画二四八

ヴァン・ゴッホ~最期の70日~の映画二四八のレビュー・感想・評価

4.5

フィンセント・ヴァン・ゴッホ 。
生前と死後で、これほど評価の落差が激しい人間はそういないのではないだろうか。
この映画のフィンセントは、少々変わっているところもあるけれど、一見どこにでもいそうな物静かなごく普通の人に見える。
しかしその肩すかしを食らったような静けさが、実は崖っぷちすれすれに追いつめられていた境遇から発せられるものだと判ってくると、逆に何気ない日常の中だからこそかえって、無言の緊張感が見る者に避けがたい重みを与えてくる。
フィンセントが秘める重圧、恐怖、絶望、孤独。
この映画で、フィンセントは無言の叫びを発している。
震え立つ情念を静かに持ち続ける人間の生き様に圧倒されたければ、この「ヴァン・ゴッホ」にしやがれ!

「ヴァン・ゴッホ」 静かにうねり燃え尽きる情念
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