PeggyMYG

O嬢の物語のPeggyMYGのレビュー・感想・評価

O嬢の物語(1975年製作の映画)
3.0
『エマニエル夫人』と同時期公開だったと記憶する本作。
こういう画面に紗がかかったような甘い感じのポルノ映画が当時流行った気がする。雑誌「スクリーン」か「ロードショー」(たぶん兄が買った)かで見た小学生のガキんちょには刺激が強すぎだった。

原作は有名なフランスのSM小説(作者は女性らしい)で、本場フランスのドゥ・マゴ賞も受賞している。

書籍なら、その趣味はなくとも想像力を発揮してそれなりに楽しめるかもしれないが、残念ながら映像で見せられると、「一体君たちは何をしているのだ⁉︎笑︎」という気持ちしか湧いてこない。
背徳の性の妖しさにドキドキしていた時間を返せ。

でも本作はなんと言っても「ウド・キア」である。コリンヌ・クレリーの名は記憶にあったけど、相手役が彼とはわりと最近まで知らなかった。
出演時間の長短に関わらず圧倒的な印象を残す怪優。今はもうすっかりウド・キア贔屓の私。これは見とかないと。

…若い!細い!別人のよう。…でもやっぱり今と変わらぬ変態ぶり。嬉しい。
これを見たかった。
ここから良作『スワンソング』までの長い長い俳優人生の道のりを考えたら…まことにアッパレ。
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