コマミー

マッキー/Makkhiのコマミーのレビュー・感想・評価

マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)
4.2
【怒りのマッキー】



「RRR」が大ヒットを博す中、"新宿ピカデリー"にてある"インド映画"が上映された。


"S・S・ラージャマウリ"の監督作の1つ「マッキー」だ。

ラージャマウリといえば、「RRR」や「バーフバリ」シリーズが目立っているが、「バーフバリ伝説の誕生」の3年前に公開されたのが、この「マッキー」だ。
主人公は向かいの家に住む"ビンドゥ"と言う美人に思いを抱く青年"ジャニ"。そしてジャニとは違い、冷酷な心でビンドゥを射止めようとする本作の悪役は"スディープ"と言う実業家だ。
ジャニがビンドゥに近づいている所を逆恨みし、スディープがジャニを"殺害"してしまう。その途端、ジャニの魂がハエの卵に宿り、"マッキー=ハエ"としてジャニは蘇ったのだ。そこから徐々に人間だった頃の記憶も蘇り、マッキー・ジャニの"復讐"が始まるのだ。

と言っても、通常の復讐劇に見られる悍ましさは描かず、マッキーの"健気さや愛らしさ"も余す事なく伝えてくれる作品となっている。そしてビンドゥとの"恋路"もマッキーになってからは、もう微笑ましい。
スディープの残酷性は、結構えげつないのだが、そこを凌ぐのがマッキーの強すぎる力だ。マッキーの強さはまさに、アントマンやスパイダーマンを思わせる。

劇場で観られる期間は限られるが、是非ともこの機会に観てもらいたい一作だ。異色ではあるが、後の「バーフバリ」を繋ぐ一本である重要な作品なので観て欲しい
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