こえ

マッキー/Makkhiのこえのレビュー・感想・評価

マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)
4.2
輪廻転生に復讐ものという組み合わせ。『オーム・シャンティー・オーム』と同じパターンだけど、これは何に転生するかというと、ハエ。そう、蝿です。
金満家のわかりやすい悪役がいて、彼が目をつけたヒロインと恋仲の男を、邪魔だとして、冒頭で殺します。男の魂は蝿の卵に乗り移って、蝿に生まれ変わり、蝿として悪役に復讐を果たすという話。だから、蝿が主人公(もちろんCG)。蝿の蝿による蝿のためのリベンジマッチ。
蝿は、恋仲だったヒロインとも意思の疎通ができて、二人は、蝿であることを生かして、あの手この手で悪役を殺しにかかる。観てる途中で、蝿は百歩譲っていいとして、ヒロインは蝿を通じて殺人に加担してるわけで、それが肯定されているようで、どうなの? という疑問が出てくるけど、いつの間にかそんなことどうでもよくなるくらい映画にのめり込んでしまう。そんな映像としての強さがある。インターバル前の復讐宣言のシーンは思わず唸ってしまった。
はっきりいって、最初はくだらないと思ってたけど、そういう感覚を持った自分を悔い改めることになった。ボリウッドの持つ力にしてやられた。
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