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るろうに剣心 京都大火編のMasterYuのレビュー・感想・評価

るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)
3.2
上映当時(2014年)の感想です。


前回のストーリーからいきなり志々雄編ですから、当然映画オリジナルの話になるのだろうと思っていましたが、やはりそれは予想通り。
それで原作の雰囲気を壊してしまっているかといえば、そこまで改悪をしているわけではないので、バランスは上手く取れていたのではないでしょうか。

ただ蒼紫の絡ませ方がこの構成だとかなり無理があるので、ストーリーの中で浮いてしまっていましたね。

蒼紫絡みで一本作れていればこんな絡ませ方をしなくてもよかったわけですけど、これは目を瞑るしかないところかと思います。

やはり見所は殺陣にあると思いますが、前回と同じパターンにならないような苦心の跡が感じられました。

剣心VS宗次郎、剣心VS張、どちらも視点を変え、強弱をつけ、面白かったです。

それと多勢との殺陣はよりスピード感があって、観ていて痛快でしたね。
アクション監督の谷垣健治氏のセンスの良さが光ります。

あとは背景、美術の面からの世界観もよかったのではないかと思います。
このぐらいの規模でも大概安っぽさが感じられる邦画は多いですけど、映像のコントラストも上手く使い、一定の雰囲気を作り出していました。

内容としては最終章へ向けてのプロローグ以上の重みはないですが、そんな立ち位置にしかなり得ない作品ながらも、単品でそこそこイケるまとめ方をしているのは高評価ではないでしょうか。
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