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ランボー3/怒りのアフガンのmittskoのレビュー・感想・評価

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昨今のアフガン情勢の激変をうけ、公開当時からの再鑑賞。これ、映画館で観たっけなぁ、どうだったかなぁ…

ソ連がアフガニスタンに侵攻し、残虐の限りをつくしている… 現地の抵抗勢力にアメリカが肩入れし、ソ連の駆逐を期する… という当時の情勢を舞台としたお話

本作が、一般に認められているように(ロケがすばらしいだけの)駄作、というかシッチャカメッチャカ映画であることは言うまでもないとして…

Bムービーのテイストをメジャー資本でやるという、当時の米製エンタメ映画に典型の一作なので、作品評自体を手きびしくするわけにはいきません。勧善懲悪型の物語世界、アメリカの一方的義化(正義の戦士だが、いつも勝利するとは限らない)といった脚本には、目をつぶらないといけません。ボカーーンという阿呆さと、それをくそ真面目に取り上げてしまう熱量とを、正しく楽しまないといけませんわね…(`・ω・´)

しかし… 「ムジャーヒディーン」だと言うのに、イスラームの「イ」の字も出てこないのには、さすがに違和感 字幕の「神」もアッラーではなくゴッドと言っている そのくせ、欧米でもよく知られた挨拶「インシャアッラー」は出てきたりする ちぐはぐすぎる イスラームを理解しようとする姿勢が、根源的に欠けているんだろう

そして、あらためて、この作品、このシリーズが、アフリカ等、世界各地の紛争地域で、少年兵らの殺戮教育の教材として用いらてきた事実を、なんとしても想起しなければならない 笑いごとじゃないのだ

この問題に、本シリーズの製作者ら、とくにスタローンは、映画人としてどう応答したのか… 『ランボー ラスト・ブラッド』(2019年)までの長い期間を念頭に、観客の鑑賞眼が問われるのです…(´・ω・`)
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