Ninico

LIFE!のNinicoのレビュー・感想・評価

LIFE!(2013年製作の映画)
3.5
昔自分が勤めていた出版社で担当していた雑誌が廃刊になるのを経験したことがある。
ゼロ年代、ファッション誌は軒並みオンラインに移行するか、広告枠を増やして商品並みの付録をつけることがデフォルトになっていった。ファッション誌だけではなく新聞が本格的なオンライン移行を始めてそれまでの収益モデルでは出版は成り立たなくなっていった。そういう時代だった。
LIFE!のような歴史ある雑誌も、オンライン移行のために大幅な人員整理やそれなりのドラマがあったんだろう。

そのあたりのリアリティが共有できる世代には特に見応えのある映画かと思う。
主人公たちの年齢や設定も身近に感じられるし、映像の色味、カット、音楽のチョイス、憧れたハリウッド映画で見たことのあるような古き良きアメリカの匂いが少し残したトーンで始まる前半、どれも親しみやすい。ラストではものづくりをする人たちへの賛美を感じてちょっと涙ぐむ。

家でゆっくりちょっと他のこともしながら鑑賞するうってつけの休日向けの映画。
Ninico

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