B級怪獣エイガ

LIFE!のB級怪獣エイガのレビュー・感想・評価

LIFE!(2013年製作の映画)
4.0
雨が上がって、ふと草を見ると蜘蛛の巣に水滴が着いいて、それを見て「綺麗」と一言言い放ち写真を撮ったり、
修学旅行で普段行かない場所に行き、見ない景色を見てワクワクニコニコ。そんな幸せな「あの」雰囲気が楽しめる映画だった。
つまり時々自分に、自然に、風景に、浸っちゃう心地の良い「あの」雰囲気。見てる間に深呼吸したくなっちゃう。

なんだろう、映像になんかエフェクトかかってるのか不思議な色合いの画面だった。それが主人公のやる空想の雰囲気や映画全体の「あの」雰囲気と合ってて良かった。
あと音楽もこの「あの」雰囲気にぴったりの音楽ばかりで好ポイント。いい曲ばかりだった。「あの」雰囲気に浸ってる時に是非聞きたい。

冒頭のウィンクするしないのシーンはすごく分かる。掴みとしてはギークな人間の心をわかってんなと思った。
主人公の空想は全く別ジャンルの映像を見せてくれるからとても面白かった。しかもそれが本編を崩さないバランスに止めてあって「作ってんな〜」と感心した。
ただ、あたりまえだけど空想ってわかっちゃうから緊張感はなかった。狙ってないだろうけど。でもだんだん「それ空想だろ」って思う場所が現実になってくるところで、海のシーンが出てくるんだけどそのシーンは緊張感薄れたの勿体ないなと思った。「現実だったんかーい」と。

この映画見た人の多くは「旅したい」と遠目で呟いてしまうだろう。その点でこの映画は成功だ。普通に良い映画。

自分に、雰囲気に、場所に、浸っちゃう傾向のある方(僕)にはオススメ。