このレビューはネタバレを含みます
「ポップ」で「カラフル」。終始、落ち着きのないチャカチャカした編集。
どのショットにも同じように逆光ぎみのライティングがもれる。ショットの連なりがストーリーを組み立てていく、なんてことは、ない。
初めから役所広司は「クソがクソが」と呟いていて、ブッキーはずーっとニヤニヤしている。失踪した娘役の小松菜奈は、ポスターの惹句を引き合いに出すまでもなく、すぐに「バケモノ」の本性を出す。最初から最後までほとんどのキャストが気狂いだ。
20分ぐらいからすぐに頭がぼーっとしてくる。もう苦行だ。
貧乏性のせいで最後まで観たがやっぱり後悔する。
『告白』のMTVのような演出にもゲンナリしたが、本作はさらに“パワーアップ”している。
別にグロくもなく、怖くもなく、驚きもない。記号の羅列のような恐ろしく退屈な映画だ。
こんなことなら電話帳でも読んでいた方がマシだった。
これといった「ストーリー」はないが、こっちのほうが「登場人物」が多い。
#ネット(9/12/2015)