ゆっけ

ディス/コネクトのゆっけのレビュー・感想・評価

ディス/コネクト(2012年製作の映画)
4.0
とても悲しい映画でした。胸が痛くなります。
SNS上で起こった事件をきっかけに、心の絆を取り戻そうとする人々の姿をサスペンスフルに描いた群像劇です。

群像劇ということで、3つの話が最後に交差します。
①SNSによるいじめで自殺に追い込まれる少年の家族と加害者家族の話。
②チャットが原因で個人情報を盗まれた夫婦の話。
③アダルトチャットで稼ぐ少年と彼を取材する女性リポーターの話。

児童ポルノの問題や個人情報の漏洩なども問題提起しています。

ただネットは怖いですね!気をつけましょう。というような単なるSNS批判、ネット批判をしたい映画ではないのです。

タイトルのディスコネクト(Disconnect)はつながるな!という意味です。ただ、逆説的ですが、人間はやっぱり誰かとつながりたいと思っているんですよね。だからこそ、安易につながることができるSNSに依存してしまうひとが増えているのだと思います。

SNSはやはり人とつながるひとつの手段に過ぎないんですよね。(上手くSNSを利用することはできるはずです。)やっぱり現実に触れ合うことで本当の意味で”つながっている”と感じるはずです。

そういったことがラストに感じられてとても良い映画だと思いました。決してハッピーエンドとはいうことができないかもしれませんが、触れ合うことができた、近くにいるひとをちゃんと見ることができたということが一番大切なような気がします。
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