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ラストエンペラーのpontsukoのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
5.0
中国共産党に監禁された溥儀が、自白をしつつ、過去を辿っていく構成。3歳で清王朝の皇帝に即位。辛亥革命が起こって紫禁城から追放。日本軍によって建国された満州国の皇帝に担ぎ出され、その後日本敗北、中国共産党により反逆罪で逮捕。恩赦で釈放され平民として暮らし死去。時代の波に飲み込まれた溥儀の人生。大河ドラマ。溥儀は漢民族ではないから「中国人」になれない葛藤と憤り。
絵が美しい。印象的なシーンたくさん。絢爛豪華な即位式とコオロギ。乳母の乳に吸い付く濃密な逢瀬。正妻、側室とのシーツの下の3人イチャイチャ。城の外に出れない怒りからペットのネズミを門に叩きつける。城を出て天津での日々は束の間の幸福。その間に忍び寄る日本軍。甘粕氏、坂本龍一が不気味で良い。正妻は日本軍の企みに気づきアヘン中毒に。
その後、溥儀は何の権力ももたないハリボテの皇帝であることに気づくが時すでに遅し。
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