はらだしんじ

ウルフ・オブ・ウォールストリートのはらだしんじのレビュー・感想・評価

4.5
高校3年生の時映画館に見に行った。

マフィア映画と金融映画は社会を知る最高の教科書だと思っている。
今作は18になったばかりの自分に大きな衝撃を与えた。

基本的に馬鹿騒ぎが永遠続く。
普通に生きていたら経験しないであろう光景。
違法なことか、人を不幸するビジネスか、一時的な時代のウェーブに乗っかったか、
とにかく時代の寵児にしかできない光景だ。

3時間も続くと退屈しそうだが全く退屈しないのはディカプリオの俳優としての絵力とスコセッシの基本を抑えたカメラワークと編集の小気味良さからだろう。
実際、大学生の時映画作成をしていた時は幾度となくスコセッシの映画は見直したし、今作に関してはコマ送りで研究したものだ。
もたつかせない、メリハリの付け方が本当に素晴らしい。

そして、ラストシーン。
甘いものを引き立たせるためにわざと塩見を足すような、この映画をただのディカプリオ豪遊映画とさせないためのエッセンスが込められている。