「再会」に含まれるニュアンスは、級友が再会するだけの意味合いではない。
哀しみ漂う再会の街・ニューヨークで、この映画は“何か”を再生してくれる。
アダム・サンドラーが喪失から一歩前に進む“再生”の話が主軸ではあるが、それと同時に、ドン・チードルが家族を取り戻す“再生”の話でもある。
哀しみに満ちた内容だが、それを克服するパワーを感じさせてくれる映画だ。
アダム・サンドラーはもともとコメディ俳優として、弱々しい感じから突然キレキャラに変貌するというのがお家芸。
そんな彼の、状況によってキャラクターが変貌する様。それは、こういったシリアス映画でも役としてきっちりハマっていた。
この題材へのサンドラーの起用が吉と出ていたのが、非常に良かった。