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ロスト・ボディのLEGIONのレビュー・感想・評価

ロスト・ボディ(2012年製作の映画)
3.5
死体安置所から謎の失踪を遂げた死体をめぐる謎を描いた物語。物語に大きい展開が少ないことでストーリーが進まず全体的に退屈に感じた。退屈にさせないように「ロストボディ」というテーマを生かして緊張感をホラー気味に表現していたが、持続性がないためあまり効果を感じられなかった。伏線は多く張っているが単発で分かりやすいため、物語の進む方向を返した結末は予想できなかったものの想像の範囲内だった。自然に伏線を張ればより驚きが増したと思う。登場人物の心情への確実な矛盾が成り立ってしまっていた。緩く見たら面白いが、細かく見たら矛盾だらけの少し残念な映画だった。
何も分からない状態から始まり、主人公が逢う不自然な出来事に合わせて過去での妻との思い出を映し出していくストーリー構成は良かった。ただ結末によって全て矛盾した結果に陥ってしまったと考えると勿体なさを感じる。暗くジメジメした雰囲気に合った重音の音響は良くてちょうど良い緊張感を味わえた。
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