豚肉丸

ウィ・キャント・ゴー・ホーム・アゲインの豚肉丸のレビュー・感想・評価

3.8
映像学校の教授となったニコラス・レイ監督が、映像学校の生徒と共に作った映像を重ね合わせたアヴァンギャルドな映像授業(授業?)

面白いと言えるような映画ではないものの、記憶に焼き付くような映画ではある。
1つの巨大スクリーンに4つのプロジェクターで映像を映し出し、コラージュされ重ね合わされた映像が常時続く。似たような感覚で言えばペーター・チャーカフスキー監督の短編か。
映し出される映像は全て、ニコラス・レイ監督が撮った生徒達の映像と、生徒達が撮った映画の映像である。それらの映像をコラージュさせることで映画について語り、生徒達それぞれの記録、監督自身の記録を作ろうというのが本作の手法である。

なので正直面白い映画では無く、最初こそアヴァンギャルドな演出が目を引くも、90分続くと演出自体の新鮮味も薄れてしまうものの、これが監督の遺作であるということを踏まえて見ると、ラストがどうも示唆的に思える。
ニコラス・レイ監督の作品を見ていればもうちょっと入り込めたかなと...
豚肉丸

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