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何食わぬ顔のMypageのレビュー・感想・評価

何食わぬ顔(2003年製作の映画)
4.1
下北沢K2
long version

男女2:2の黄金律
前半のタイトさ
競馬場→電車→空き地→ホテル→ボウリング場→空港
これを面白いと思ってやっててちゃんと面白いんだから反則的だよな

言葉と物語の乖離具合が発明

人物が「キャラクター」として自立した上で交戦するのではなくて、組織や社会のようなものから「役割」が自然と生まれてくる瞬間をうまく捉えている。それを俯瞰して「振り付け」として戯画的に落とし込むことでその「役割」を再びその場に再現させる。だから濱口映画では役作りなど必要ない。演じる人物がその「振り付け」の意味を理解できていれば充分。
たとえば友達に買ってあげた馬券が当たって換金した紙幣を黙って自分のポケットにしまうのを見られて「渡せよ」と指摘されて「冗談だよ」と言うと「いいよ」と言われる一連の。シュートを外して「取ってこい!」と言って「自分で行けよ」と言われるけど「行くよ」となって「お前最低だな」という一連の。
キャラクターがその場で立ち上がっていくからべつに演技力がなくても納得できちゃうんだよね。

辞書読み上げるところずっときいててあー濱口さんの台詞って辞書の文章に似てるんだと思った
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