42car

インターステラーの42carのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
4.5
 映画館からの帰路の話、中には街の喧騒がそれに当たる映画もあるのですが、余韻に浸りたいので電車乗るときとか音楽を聴くのですけど、雰囲気を壊さない選曲によく苦労するんです(ベストは耳栓なのかも…)  その点『インターステラ―』は素晴らしいですね。 迷わずホルストの≪惑星≫を選べました。嘘です。スペース・オディティと迷いました。

 あんまり情報を入れないようにしてたんで宇宙に行くってこととキャッチフレーズくらいしか知らなかったんですが、そこからは想像もつかない程しっかりした宇宙描写で、タイムトラベル的要素もあり大満足の3時間でした。随所に『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる描写や設定があり、実際にノーラン自身意識して作ったようですが、勝るとも劣らないものを作ってしまうあたり感嘆してしまいます。
 ただセットを作ったせいなのか宇宙船の肩(?)あたりからのカットが多かったんですけどちょっとチープな感じが出てしまっていたかなと個人的には感じました。全編ほぼCGの『ゼロ・グラビティ』の方が音楽の使い方や宇宙の表現は好きだったので、実物に拘りすぎるのも一概にいいとは言えないのかなぁなんて思ったり。。また、ノーランの作品はひとつひとつにテーマが決まってると思うのですが、今回は認めたくないのですが『愛』だったのかなと思います。アン・ハサウェイが愛故にウダウダ屁理屈こねくり回すシーンがあるんですが、アニメ『プラネテス』にてヒロインのタナベが、自分の信ずる愛のもたらす強さに揺らいだシーンで、これ以上ないほどに歓喜した自分としては堪らんシーンでしたね。俺に愛を語らせたらダメです。ヤケドします(僕が)

 センス・オブ・ワンダーを持っている人であればこの映画の楽しさは何倍にも膨れると思います。ちなみにこの単語、実はさっき知ったんですけど、凄いですね。どうにかして使いたい欲を抑えられませんでした。
42car

42car