マンション

インターステラーのマンションのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
4.5
ノーラン祭りと銘打った過去作再上映企画の締めくくりとして、大好きなインターステラーをIMAXで見てきた。
今までNetflixなんかで何度となく観てきてるのだが、今回劇場のIMAXで観て驚いたのが、やはりフィルム撮影による圧倒的な映像美。宇宙空間の闇、砂埃でくすんだ空の青とトウモロコシ畑の緑、CGを使ってない宇宙船の機体のレトロ感、いちいちフィルム独特の青みが映像の美しさを格段に底上げしてるように思った。

また一方でこの映画、ハンスジマー大明神による渾身のスコアの威力がチート級。

開始早々、トウモロコシ畑を軽トラで駆け抜けるシーンで、早くも神曲。ドローンが頭かすめる瞬間のピアノが鳴り出すタイミングが百点。鳥肌もん。車中の親子目線での緊迫感と、それを空からの俯瞰目線でとらえた暖かみ、この曲でどちらも表現してしまってて素晴らしさ過ぎる。正直、このシーンがクライマックスなんじゃないかと思ってしまう。

中盤でいうと、水の惑星に降り立った時に薄っすら鳴ってるメトロノームの音が、時間が争点になってくる展開を予感させつつ、“山”の斜面を這い上がってくカメラがその全貌を捉えた瞬間、ゔわー盛りあがるそのタイミングがまたしても絶妙。

そして最大の鳥肌はなんと言ってもラスト30分の展開。
(ネタバレ略やけど、)やっぱりここでジマー神降臨。この場面でこの曲流したら、そら泣くて。セコいわ。

ラストの展開も、捉えようによっては、
これまでさんざんカシコ達がガチガチに物理の理論をめちゃ言うてたのに、ここに来てパワープレイやないかい!てなるのはわかる。
でも僕は逆にその強引さにめちゃめちゃ感動した。これこそフィクションのなせる技、これが映画じゃい!(by C・ノーラン)みたいな清々しさも感じられて、ぐうの音も出ん。

そもそもクリストファーノーラン監督って、“私が世界中の皆さんに、映画の素晴らしさをお届けしましょう”みたいな思いで、勝手に映画人代表みたいな使命感持って映画作ってそうなイメージやん?
勝手なイメージやけど、僕はそんな、ノーラン作品に一貫する愛すべき“ドヤ感”が大好きだ。

あと、TARS大好き。TARSが走るとこも。