Tatsu

セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅のTatsuのレビュー・感想・評価

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2人の男のほのぼのとしたコメディだが、この主演の2人に寄り添いすぎず、引いた距離感を保ってるのが良い。その証拠に、カメラはこの2人というよりも山に寄り添っているように見える。山火事のショットから始まり、劇中、ラスト以外に一度だけある週末も、街に出向くエミール・ハーシュではなく、山の中で過ごすポール・ラッドの方にカメラは居座る。そしてラスト山から出ていく彼らを見送る。寧ろ「山の視点」とも言えるかもしれない。その外で起こることを想像させ、登場人物の確かな感情の機微をとらえる。傑作。
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