misamarks

子宮に沈めるのmisamarksのネタバレレビュー・内容・結末

子宮に沈める(2013年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます








きっと始まりは、お金がないと家族でいい
暮らしができないから、そのために忙しく働く父親。ただそれにより家庭を顧みられないことで、辛くなり、破綻する家庭。

まだまだ体調も不安定な子供2人を抱えての昼職は、度重なる欠勤でままならず、単価も高い夜職に。。生活費であるお金を求めるために、こうなってしまう矛盾。。

昼であれば保育園などの施設もあるものの、夜だと数も少ないので、自ずと子供達だけの時間も生まれ、親も子供だけにすることに慣れてしまう。

とはいえ、母親も1人の人間なのだから、人として尊重される瞬間を求め、パートナーを見つけてしまうそのこと自体は責められたものじゃない。

そこからの彼女の選択は、もちろん間違っていて、裁かれるべきものではある。ただ、なぜそんな彼女を誰も救えなかったのか、どこかで強制的にでもあの子達を助けてあげられなかったのかと、これは個人的な問題ではなく、社会的な問題だと考えずにはいられない。。

更には、妊娠は女性だけの問題にされること(予想するに、妊娠し、パートナーと別れることになったので戻ってきたのでは?)産んだらこうなってしまう、とわかっていながらも、堕ろすにも高額の医療費がかかり、危険な方法を取らざるを得ない現実。早急に、経口中絶薬が誰もがアクセスしやすい価格・場所で一刻も早く提供されることを望んでやまない。

描かれてはいなかったが、離婚後の養育費の支払いの問題や、児相の立ち入りの問題、などなど、気に掛かることはたくさん。。
養育費がきちんと振り込まれていて、定期的に父親に会う予定があれば、異変に気づくタイミングもあり、こんなことにはならなかったのでは?など。。

誰にでもこうやって、極限まで追い詰められる状況に陥る可能性が全くないわけではないこと、それを思って、いろいろ考える必要があるし、たくさんのことを知って理解しようとする姿勢が必要だな。。と。
misamarks

misamarks