このレビューはネタバレを含みます
50年ほど前に生き別れた息子がいると打ち明けたフィロミナ(ジュディ・デンチ)の、真実に基づいたお話。
10代で妊娠し、修道院に入れられたフィロミナは、男の子を出産したが、修道院での労働の日々。そんな中、幼い息子はフィロミナの許可なく養子に出されてしまう。
フェロミナの娘とたまたま知り合ったジャーナリストのシックススミス(スティーブ・クーガン)は、この事を記事にするため、フィロミナと息子を探すことに。
アイルランドにある修道院を訪ねると、資料は焼失し手がかりがないとの一点張り。しかし、フィロミナが息子のことを探さないと誓約した書面だけは残っていることに疑問を持ったシックススミス。地元のパブで、修道院はアメリカ人に赤ちゃんを売っていると耳にし、フィロミナとアメリカに向かうのだった。
異国の地アメリカでの息子探しの旅にワクワクする。息子に対する希望と不安でいっぱいのフィロミナがとってもチャーミング。
次第に息子のアメリカでのマイケルという名前がわかり、政府の法律顧問を務めていたことがわかるが、ゲイでAIDSで亡くなっていたことが判明。ショックで一度は帰国しようとするが、真実を求める旅を続けることを決意する。
息子の周りの人たちに会うにつれ、次第にわかる真実。本当は自分に会いたくなかったのではないかと悩むフィロミナ。
しかしそれに反して、マイケルも母を探し続け、なんと母がいた修道院に眠ってあることがわかったのだ。
ううう。全部あらすじ書いちゃった。
もうこれ以上真実はわからないってなっても、ちょっとした偶然とかが行動で繋がって最後までたどり着く感じがとってもよかった。
そして、息子を想い、揺れる母の気持ち。記事を公表するか、とか、息子が幸せだったかとか、自分に会いたかったかのかとか。
神を信じないシックススミスと、罪に悩むフィロミナ。でもさ、若くして子供を産むことを罪とするところが理解できなかったし、人身売買だよ!そして、母子が会うことを妨げてた人たちを許すの。私はシックススミスと同意見だな。
ケルティック・ハープというキーも素敵だったな。
主役2人の会話がとてもよく、テンポもいいし、画も美しい、素晴らしい作品だった。