原題は"Philomena(主人公の女性の名前)"。
カトリック修道院における人身売買により息子と生き別れになってしまった女性の、50年後の息子探しの旅。
ある時は息子を探し求める悲痛な面持ちの母親を、ある時は不慣れな海外旅行を楽しむ無邪気なお婆ちゃんを演じ分ける主演のジュディ・デンチがとにかく秀逸。そして無駄の無いテンポで飽きること無く話が進む演出も素晴らしいの一言。
陳腐なホームドラマのような邦題がつけられているが、実際は禁忌とは何かを問いかける実に深い話。若干、話が淡白すぎるような気もするが(時間も94分しかない)、史実に基づいているんだからしょうがない。『怒ることは疲れること』が染みる。
141214観。