LUXH

グランド・ブダペスト・ホテルのLUXHのレビュー・感想・評価

3.6
なんとも軽妙なコメディ。言葉や場面の繰返し、せかせかしたり流れるように進んだりとテンポがある。監督、若い。ザ・ロイヤルテネンバウムだけ観たことがある。その作品は共通してわやわやしててちょっとドロッとしてたりするけど、こちらの方が割とシンプルかつ外の世界へ出てアドベンチャー(逃げる必要ないのにね)的だと思う。舞台劇や昔の大衆映画のような撮り方を感じさせる。あのピンクのホテルは有無を言わせずなんか可愛くて気になっちゃう。

あちこち理想のホテルを探し回ったけど無くて、結局デパートを大改装して撮影中も皆で寝泊まり洗濯食事を共にしたそう。このデパートは内装外装と二段階に分かれていて、撮影する年代に応じて剥がしたとある。セットを作っちゃうとかそういうところで好感を持ってしまう。大道具の指示然り、小道具の新聞まで監督の手作り。衣装・音楽も綺麗だ。(経費削減面もあるけど)住居を共にしたり細かいとこもスタッフや役者と関わるパワーがあるのは凄いなと。

色々な映画に出てくる富裕層がホテルにずっと滞在する感じ、好き。それを掘り下げて懇意にしていた客が死ぬとベルボーイに遺産が!というストーリーはセレブのぶっ飛び感や夢があっていい。全然私はセレブではないので正直あらすじを読んで"ほお!"と思わなかったけど、ん〜そういう暮らしぶりも粋で素敵だなと思った。

大枠は三谷幸喜をちょっと思い出したのです、ごめんなさい。(三谷氏もアンダーソン氏も詳しくは存じあげません。でもシネマトゥデイでちょっと出てたから薄目でみたら遠からず?)でも規模が違いますね。でかけりゃいいってわけじゃ断じてないですけど、視覚の楽しさ、イマジネーションの豊かさやユーモア、郷愁、映画への愛を感じました。

Blu-ray映像特典、オススメは意外やスティールギャラリーになりました。小道具のディティールにいかに凝っていたか堪能できます。俳優陣が口を揃えてウェスウェス言ってるのはちょっと笑っちゃいました。半分わざとなのかな?笑