ツクヨミ

グランド・ブダペスト・ホテルのツクヨミのレビュー・感想・評価

3.8
目眩く美しい絵画的世界観に溺れる。
1932年のブダペストに栄華を極めたグランド・ブダペスト・ホテルのコンシェルジュのグスタヴは殺人事件に巻き込まれる…
ウェス・アンダーソン監督作品。今作はアカデミー賞で美術賞を受賞したこともあり、視覚的圧がすごい絵画をずっと見ているような感覚だった。どこを切り取っても美しく左右対称を意識した構図の素晴らしさよ。ホテルが舞台なので画面だけ見ると絵画的になった"シャイニング"みたいな印象、ウェス・アンダーソン監督はキューブリックの影響受けてそうだなと感じた。
内容的にはホテルのコンシェルジュのグスタヴを中心として展開される群像劇のように展開されるコメディ風サスペンスで画面とのギャップがまた面白い。正直画面に陶酔しすぎて話があまり頭に入ってこなかったが、斬られた生首が映ったりと衝撃的事象が急に出てきたりと驚かされもする奇妙な映画体験だった。
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