この色彩豊かな絵本のような世界観がめっちゃ好みで最高だった。観客はこのグランドブダペストホテルの物語を聞くだけで永遠の友情と永遠の愛を感じられる。展開のテンポもいいし面白い画角の画だったりカットが工夫されててどのシーンも楽しく観れた。ただかわいい世界観の割にはなかなか重い内容で、ナチスとか戦争が背景になってる。ウェスアンダーソン監督がインスパイアされたシュテファンツヴァイクという作家の人がこの映画のグスタフのモデルらしい。彼は世界的有名な作家でかなりの地位や名誉を獲得してたんだけど、第一次世界大戦後のナチスの影響で彼がユダヤ系だということで彼の書物が禁書になって、それがもとになって自殺してしまうという悲しい人生を送ってる人。そのような人がモデルの映画と踏まえたら、このかわいい世界観の裏には世界平和を願う気持ちがあるのかも。
