ケンヤム

ブルージャスミンのケンヤムのレビュー・感想・評価

ブルージャスミン(2013年製作の映画)
4.6
見栄を張らずにはいられない人間の悲しさ。
立川談志は「落語とは人間の業の肯定である」と言ったが、この映画も見栄を張り身を滅ぼす愚かな人間の態度を笑いで包み込み、まるごと肯定している。
コメディの役割ってそういうことだよなと思った。
人間の愚かで醜いところを、笑い飛ばすことでそれを相対化して虚無に還してしまう。

最後に流れるブルームーン。
過去が現在を追い越してくる、幻が現実を侵食する映画的な瞬間だ。
ケンヤム

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