なななな

ミケランジェロ・プロジェクトのななななのレビュー・感想・評価

4.0
その美術品に命を賭ける必要はあるのか。その芸術品と人の命は釣り合うのか。その言葉は物語の中で何度も問われます。
彼らが文字通り死線をかいくぐって護り抜き元ある場所へ返し続けたのは、それらがただの人を模した石の塊や染料と油を塗りたくった帆布ではなく、DNAの連鎖では伝えきれない民族の魂を宿したものだからなのでしょう。
30年後、50年後、100年後に、彼らの名を語り継ぐものがいなくなったとしても、彼らの意思と勇姿は、常に美術品の傍に在り続けるのだと思わせてくれる映画でした。
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