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死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実のktyのレビュー・感想・評価

4.5
安楽死、mercy killing、とは、医療の発達が生んだあだ花か?

医療の発達がなければ亡くなったであろう人を本人の意思を考慮せず、治療の苦痛と、治療費の負担を家族に負わせ「生かし続ける」ことは正しいか。それは、患者と家族の尊厳を踏みにじることではないか。

130人以上の自殺幇助をした実在の医師、ジャック・ケヴォーキアン博士「Death Doctor」をアル・パチーノが演じる。『レインマン』『アウシュビッツの生還者』のバリー・レビンソン監督が描く社会派のドラマ。

検察と博士の法廷での攻防、患者と博士の対峙、警察との駆け引きなど地味だけど考えさせられる。

そしてバッハの崇高な旋律が重厚なテーマに似合い過ぎている。

人に尊厳死を選ぶ権利はあるかという問題に真正面に向き合う作品。
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