映画についての映画が面白いことはあまりない、というようなことを、私はよく書いているような気がするが、この映画は例外的に成功した映画にまつわる映画である上に、映画を作ったり観たりする上でとても大切な本質的なことをも計らずも語っている作品だ。

映画が始まってまず驚くのは、街の音、の凄まじさである。東京でささやかな生活を送っている若者達の会話の声を遮る様に聞こえて来る乗り物や広告等の様々な騒音、その中で繰り広げられるいくつもの人間関係の破綻や出会いは、映画学校の学生達の即興による原案を教師との共同作業によってまとめあげたもの、という成り立ちのためだろうか、描かれている2005年当時の若者の物語の切実さもさることながら、同時に、映画にまつわるさまざまな物語の成立と生成の原形を見せてしまっている様でもある。

描かれているエピソードのどれに興味を持つかで観る人の映画へのスタンスが判ってしまうような作品でもあるので、ストレートに感想を書くのはいささか気恥ずかしいのだが、私が好きだったのは、逆ギレする彼女と彼のやり取りの救いがたいまでの究極的な対等さ、新米編集者と批評家との関わり（一見編集者が未熟だから話が進まない様に見えるのだが、根底にあるのは映画に対する視点の違いという、より普遍的で本質的な問題かもしれない）、ビデオで街を撮り始めた彼とポラロイドで自分を撮り続ける青年との出会いなどだった。

（2005年・東京のリアリティー 2009/4/25記）

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話の脈絡がなく最後までなんの話かわからないくだらない映画。
素人が作ったのか？
支離滅裂とはこのこと。

• #見る価値無し