Aki

ドレミファ娘の血は騒ぐのAkiのレビュー・感想・評価

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)
3.9
驚いた。
黒沢清が撮ると大学校舎も、後の作品に出てくる精神病棟と同じような場所に見えてくる。性描写もお化けの登場シーンみたいに芸術的で奇怪。面白いショットで散りばめられていた。

恥を知るとは、恥じるべき本性を隠す、という一種の社会性なのかもしれない。羞恥心を捨てれば誰しも奔放に性に狂えるのかもしれない —という哲学的なテーマを匂わすところも黒沢監督っぽい

次から次へと怪しい人に近づかれ、異様な光景を目にして戸惑う主人公。そして彼女の心の変化。確かに「大学に行く」とはこういう事だったかもしれない。
最初は混乱したものの最後は引き込まれていた僕は、主人公をとりまくサーカスの一員になってしまったような気がした。
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