ベビーパウダー山崎

団鬼六 縄化粧のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

団鬼六 縄化粧(1978年製作の映画)
3.0
久しぶりに見返して前半の、退屈な夫とつまらない日常にうんざりしている咥えタバコの谷ナオミがいい。ポスターにはいどあきおと書かれているが、本編クレジットの脚本は浦戸宏。中盤からドラマがなくなり、非日常のSM調教が延々と最後まで。エロスや快楽よりこのプレイを全力で楽しまなければという危機感がある。テニスでも旅行でも何でもよく、この二人にはそれがSMだっただけで、中年になり喜びを分かち合えなくなった夫婦が共通の趣味娯楽を見つけてもう一度「必死に」やり直そうとしている。つまりこれはミッドライフ・クライシスについての映画。