素晴らしい作品でした。
未来少年コナン、天空の城ラピュタがかけ合わさったような雰囲気の舞台。未来の感じと、古代の感じが入り混じる建物にはかなり魅了されました。7分間という短編のため、ストーリーというより、作品の雰囲気を楽しむものという感じがしました。ジブリ映画はストーリーもさることながら、その作品全体の雰囲気に大きな魅力があるように僕は感じています。そのためこの作品はその雰囲気作りというものに全振りされているという印象を受け、「まだ見ていなかったジブリの新たな作品の可能性」を見せつけられた気がします。
そして何より今にも消え入りそうな天使。たった数秒しか出てきていないのにも関わらず、その絵から一瞬で伝わってくる、儚さと、そこからくる美しさ。そしてその天使が大きく真っ直ぐな翼を広げ空に飛び立ったとき、僕の目にはおしっこを漏らした時のような温かさが感じられました。その時、僕は自分が初めて涙を流していることに気がついたのです。
