けんけん3号

とらわれて夏のけんけん3号のレビュー・感想・評価

とらわれて夏(2013年製作の映画)
3.8
リリーさんのラジオでBabiちゃんが紹介していて興味をもち鑑賞。ラジオでも言ってたけど、タイトルの「とらわれて夏」って?どうゆうことなんだろ?
J-WALKか?って!原題のLabor Dayでいいんじゃない?なんとかならんかね~。
映画は離婚で鬱気味の母親と暮らす息子。母親を支えるように暮らしていたが彼は限界を感じていた。そこへ現れた脱獄囚の男。母親と息子の心の隙間を埋めるように、この男が溶け込んでくる。不安の中、脱獄囚と過ごす夏の終わりの5日間を描く。息子のヘンリーの目線で語られるが、その描写が上手かった。理想の父親のような脱獄囚のフランク。母親と恋仲になるんじゃないかという心配、セクシャルな悩みも相まって、思春期ならではの少年の妄想がじれったい。それでも母親が変わる様子が嬉しくもあり、自身が捨てられる不安もあり、もどかしい。その他細い心の機微が描かれる。とにかく脚本が秀逸。あそこまでいい男が犯罪者というのは、話がうますぎると思うが、3人それぞれの想いが交錯し、様々な愛のカタチになっていくのがいい。父親の本音も良かった。終わり方もキレイだったし、根底に愛のある良作だと思う。あの夏の5日間の風景も美しくて印象的だったな。ジョシュ・ブローリンは渋いし、何と言ってもケイト・ウィンスレットが見事!良い役者さんになったなぁ~って、改めて思った。