ヤックル

とらわれて夏のヤックルのレビュー・感想・評価

とらわれて夏(2013年製作の映画)
4.0
ケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリン主演作品。母と息子の二人暮らしの家庭が、ひょんな事から脱獄犯を匿うことになった5日間を少年の目線で描いた作品。
お話としてはこれと言って特筆すべきところはなかったが、演者の繊細な表情等でぐいぐいと引っ張られた。

母親役のケイト・ウィンスレットの演技は見事。死にも近い匂いを色濃く発しながらも心の底では生(性)を渇望する女性を絶妙な塩梅で演じてました。
ジョシュ・ブローリンの理想的な父親も板についてた。
手慣れた日曜大工に美味しそうなご飯。
ピーチパイ本当に旨そう。

このベテラン2名よりも印象に残ったのは、ヘンリー少年を演じたガトリン・グリフィス。
思春期特有の繊細さが本当に見事。
特に、再び父親と呼べる存在が目の前に現れた喜びと、同時に母親を奪われた嫉妬の混じった表情本当に素晴らしかった。

1つだけ残念だなと思ったのは、映画を構成するルールが不徹底だった事。
少年の目線で語る作品ならば、男の過去だったり、少年がいない間の出来事は、少年は本来知らないはずなので、観客に理解させるためだけのエピソードに映ってしまいました。
気になったのはそこだけ。
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